これからトラック運転手として運送会社に就職しよう、今の会社から転職して運送会社に入ろうと考えている方にとって、会社の規模って気になりますね。
特にブラック企業が多いと言われる運送業界、せっかくトラック運転手になったのに、たまたま就職した運送会社がブラック企業だったりすると運転手のお仕事自体が嫌いになるかもしれません。
そんなことにならないためにも、事前にどんな会社か調べるのは当然です。
では、事前に調べる時に基準とするものはなんでしょう?
売上高?当期純利益?資本金?従業員数?トラック所持数?この数字でブラック企業でない保証は全くありません。
なら、面接に行って、偉い人や人事担当者と話せばわかるのか?たぶんというかこれもほとんど分かりません。
ブラック企業を見抜くには中に入ってみないと分からないと言う事です。
では、その中に入ってみる為に選ぶべき運送会社の基準をどうすればいいのでしょう。
ここでは、運送会社の規模を『大手企業』と『中小企業』の2つに分けて、まずどちらかを選ぶべきかをご紹介します。
大型トラック運転手として運送会社を選ぶ時の基準は給料か時間
大型トラック運転手になろうかな、と思ったきっかけは『給料が良いから』とか『色々な所に行けるから』とか『頭使わなくていいから』とか、さまざまな理由があるかと思いますが『楽そうだから』と思う方が居ますでしょうか。
近頃は、テレビで多くトラックが第1当事者になっている居眠り運転による事故の報道をよく見るようになり、居眠りするほど寝る時間が少なく、キツイ仕事なんだと知れわたっています。
そんな運送業界にあえて入ろうとする方に敬意を表します。
そういった方を失望させない為にも、運送会社は働く方の環境をよりよくするための企業努力を怠らない様にしなければなりませんね。
さて、そんな運送業界に入るために求人情報や求人サイトでトラック運転手の募集を探していると思いますが、その会社は大手ですか、中小ですか、極小ですか、その求人の内容の何に魅かれましたか、給料、就業時間、仕事内容、全部でしょうか。
まだ、少し迷っているなら、ご自分が『最低コレ』という基準を作ってみると選びやすいと思います。
最低のラインをしっかり確保する事で、他の条件がしっかり見えてきます、以下の企業規模での内容を参考にしてみて下さい。
運送会社<大手企業>を選んだ場合は
- 倒産の危険性が低く安定した給料が望める
- 勤続年数と共に基本給が上がるが天井低い
- 就業時間はしっかりと決められ残業も少ない
- 週休も有り緊急の休みも取り易い
- 運ぶ荷物に手積み手降ろしが少ない
あまりたくさん書くと分かりにくいので、大きく5つに絞ってみました。
こうやって見てみると、運送会社大手は長く働くには良い労働環境かと思います。
ただし、大手企業だからこそトラック運転手として働くにはかなり厳しい条件も付いてきます。
- 試用期間が長くなかなか本採用にならない
- トラック運転手としての座学研修が多い
- トラック運転手としての適性検査が多い
- 横乗り(助手席)が長くなかなか独り立ちできない
- 自分専用のトラックは無く毎回乗る車が違う
この条件の中で、トラック運転手になりたいと思ったきっかけが、デコトラ(デコレーショントラック)に魅せられたのなら、条件として厳しい内容がありますね。
大手企業はほとんど5番の条件は付いてくると考えていいです。もし、自分専用のトラックを与えられたとしても、デコトラの様に装飾をつける事は許されません。
デコトラみたいにしなくても少しは出来るのでは?と思うかも知れませんが、何もできないと思っていいですね。
テールランプを3連リレー付きはもちろん、サイドマーカー1つ変える事は出来ませんし、内装ではハンドルカバーも付けれませんし、シフトノブを水中花(古い?)になんて絶対に無理です。
私のおススメテールはコレ!・・・でも大手運送会社では絶対にダメです。
これはカッコいいです。LEDなので球切れの心配も無く長く愛用できますね。
運送会社<中小企業>を選んだ場合は
- 就業時間はまちまちで基本的に長い
- 基本給は少ないがやればやるほどもらえる
- 休みは週1が基本で日曜日とは限らない
- 下請けや孫請けの仕事が多く運賃が安い
- 運ぶ荷物に手積み手降ろしが多い
こちらも、5つに絞ってみました。
中小企業の場合の基本項目ですが、トラック運転手としてどのコースを選ぶかでもかなりの違いがあります。
例えば、上記の5つの項目が地場(近距離)配送であればそのまま受け止めてもらっても良いのですが、これが長距離になると少し変わります。
- 就業時間は有って無い様なもので長いという範囲では語れない
- 基本給は少ないが寝ずに走ればかなりもらえる
- 休みという概念は無い、荷物の積み込み待ちのみ(長い時は2日待ち)
- 下請けや孫請けの仕事が多いが運賃はそこそこ高い
- 運ぶ荷物のほとんどが手積み手降ろし
これは、低床ウィング車の長距離トラック運転手の例ですが、これよりキツイ仕事はいくらでも有りますし、もちろんこれよりは少し楽な仕事もあります。
そんな、中小企業でももちろん良い所はたくさんあります。
- 従業員数が少ないので和気あいあいで仲が良い
- 試用期間が短く本採用が早い
- 横乗り期間が短く早めに独り立ちができる
- 大体ボロいが自分専用のトラックを与えられる
- 外装は少しいじれて内装はかなりいじれる
トラック運転手として、やはり運転席は自分の城ですから快適な空間にしたいものです。
それが長距離になると1日中トラックの中で過ごしますので、運転しやすいカスタマイズはしたくなりますよね。
中小企業の場合、車検に通らない改造は許されませんが、保安基準に適合した部品の改造を許してくれるところは多いのです。
なぜなら、少しの改造位をする方がトラックを大切にします。
自分のトラックをキレイに見せようとして改造する方がほとんどなので、こまめに洗車します。
まぁ仕事と割り切ってトラックに乗られている方はあまり外装をいじりませんが、内装は、ほとんどの方がハンドルカバーを付けますね。
純正のハンドルでも全く問題はありませんが、ハンドルカバーをつける事でさらに持ちやすく、回しやすくなります。
私のおススメハンドルカバーはコチラ! ※ハンドルカバーの購入時は適合サイズをしっかり確認しましょう
やはり、ダブルステッチの極太が握りやすく、回しやすいです。※本当は青糸が良いのですが見当たりません。
話がそれそうなので戻しますが、大手企業も中小企業もそれぞれ良い所と悪い所が存在します。
その選択肢の中で、自分がこれだけは最低限度守りたいものを1つ決めてみて下さい。
それが、安定した給料なら大手、定年まで勤めたいなら大手、ガッツリ給料が欲しいなら中小、カッコいいトラックにしたいなら中小とか、どれか1つを基準とする事で、選択肢がかなり狭くなります。
まず、自分に合いそうな運送会社を選び、採用してもらえるなら働いてみる、そして実際に中に入る事で分かる実情が、自分の求めていたものとバッチリあっているならそのまま頑張れば良いですし、もし、全く想像していたことと違うのであれば迷わず退職してください。
自分に合わない会社は、1日でも早く見切りをつけて下さい。
1日長くなれば辞めにくくなり、それが続くとストレスになり事故につながりかねません。
トラックの事故は被害が大きくなりがちです。事故を起こすとご自分もケガをする可能性も有りますが、トラックと普通車や軽自動車では相手になりませんので、相手が重傷になることが多くあります。
さらに、どちらにも家族がいれば家族も悲しみますので、できる限り早めの決断と行動を起こしましょう。
まとめ
少し話がフラフラしましたが、運送業界に入って大型トラック運転手になろうと考えている方へ参考になれば幸いです。
運送業界のブラック企業を外から見つける事は難しいです。
大手企業だからブラックじゃないとか、中小企業だからブラック企業だとかは、入ってみないとなかなか分かりません。
まずは、ご自分が何のために運送会社に入りたいのか、トラックに乗る目的はなんなのかをはっきりしてみましょう。
そして、ご自分に合う運送会社を見つけて、採用してもらう事が先決です。
採用さえもらえれば、後はご自分がその運送会社を採用するか判断する番です。しっかり見極めて下さい。
楽しいトラック運転手ライフを送りましょう!!