小さな運送会社の元専務がトラック業界を謎解き

運送会社を色々見てきて、トラックも色々乗ってきました。4トンから始まり、大型トラック、大型トレーラーのお仕事もやってきて、それにも飽き足らず小さな運送会社を起業しました。そんな小さな運送会社の元専務が運送業界の疑問や就職、転職に役立つ情報をお届けします。

大型トラックの免許を取得して突然のリストラにあせらない準備

手に職持ってますか?

普通のサラリーマンは手に職を持っていません。

今の仕事に必要の無いものは、誰しも持っているものではありません。

たまに、サラリーマンを辞めて職人の世界に飛び込む方がいますが、本当にその仕事が好きで仕方の無い方が飛び込んで行ったという話は聞きますね。

しかし、平凡に暮らしてきた平凡なサラリーマンは、今の生活を維持するために、コツコツ脇目も振らず働いてきている方がほとんどです。

家族を養っている方はもちろん、独身の方も、今の生活を維持しながら少しばかりの贅沢夢見て一生懸命働いていると思います。

 

そんな真面目な会社勤めのサラリーマンを、一気にどん底へ突き落すのがリストラという残酷な現実。

しかし、巷で良く耳にするリストラは、身近な所で起きていないと実感がわきません。

そんな事もあり、急なリストラに対して対応できる様にと、何かしらの準備をするわけがありません。

 

その様に対岸の火事と思っていると、急に身に降りかかった火の粉をモロに被る事になるかも知れません。

これから何年もある先の長い人生は、何が起こるか分かりません。

もしかして、明日リストラの危機に陥るかもしれません。

そんな時、会社をすっぱり辞めて、次の仕事にサクッと就けるだけのスキルをお持ちですか?

他で通用するスキルを一切持ち合わせていないのではありませんか?

 

そんなことになる前に、もしもの時の手段を準備しておく事も考えておきましょう。

とりあえず、人員不足が叫ばれる運送業界は、もしもの時のひとつになる業界です。

運送業界は特殊な業界では有りますが、家族を養うくらいの給料を稼ぐにはもってこいの業界です。

その業界の中で、大型トラック運転手はもっとも求人が多い枠になりますので、大型トラック運転手になる為の資格取得を目指してみましょう。

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運送業界は慢性的な人手不足、転職するなら大型トラック運転手

サラリーマンのみなさんは、まさかトラック運転手になろうとは思った事が無いと思います。

都会に住む方は普通自動車さえもほとんど運転しないのに、トラックの運転などできるわけがないと思うかも知れません。

それはものすごい勘違いで、仕事なんてなんでも慣れてしまえば、ある程度の事はできます。

そこから先はセンスだったり、人柄だったり、勉強だったりと、何かしらの努力が必要です。

トラック運転手のお仕事は、慣れた後のその先はありません。

とりあえずトラック運転手をやってみて、少しずつでも経験を積むことが出来れば、意外と簡単に慣れてしまうものです。

 

会社勤めのサラリーマンの身に、降りかかるかも知れない恐怖と言えば、会社の倒産や、まさかのリストラ。

もし、会社の倒産が突如告げられた時に、次の会社を見つけるだけの時間が無く、無職になってしまった事を想像すると、お先真っ暗になりますね。

もし、リストラの危機が迫った時に、その会社にしがみついてつまらない会社人生を送るなんて考えただけで怖いですね。

もし、リストラ宣告とともに勢い余って退職して、無職になってしまった事を考えると恐ろしくて夜も眠れません。

 

しかし、今はそんな危機は迫っていないと思いますので、それなら手に職を付けるにはもってこいのタイミングですね。

 

手に職を付けると言っても何をしたらいいのでしょう。

ただ何も考えずに手に職をつけると言えば、趣味の延長の様なものに走ってしまいそうなのですが、それは全く役に立ちません。

サラリーマンが手に職を付けると言う事は、お金を稼ぐための手に職を探さなければなりません。

お金を稼がないと、今の生活水準の維持はもちろんの事、一緒に暮らす家族を養う事すらできません。

では、お金を稼ぐための手に職とはどんなものなのでしょう。

就職や転職に有利に働く資格を取得して、ライバルに差をつけよう

手に職を付けるには、資格を取得するのが1番です。

物流業界の仕事内容を主に、有利な資格を見てみましょう。

資格 職種 内容
大型一種免許 トラック運転手 大型トラック運転手はさまざまなものがあり、長距離や手積み手降ろしと言ったキツイ仕事で高給なのは、大型トラック運転手以上。もちろん体力的に楽なものもある。
大型二種免許 バス運転士 大手バス会社の場合は勤務体制も整っていて定年まで働けるが、給料は安めの印象。未経験でも試用期間でしっかりと教えてもらえる
普通二種免許 タクシー運転手 日中と夜間の仕事があり、勤務時間はやや長め、給料は売上によって変わるので頑張り次第。最終的に個人タクシーを目指すなら良いかも
けん引免許 トラック運転手 大型免許を取得したらぜひ取得しておきたいトレーラー免許、トラック運転手として働き続けるなら給料アップの為にも持っておきたい
フォークリフト 倉庫業 倉庫での庫内作業員は必須の免許、トラック運転手も積込みや積み降ろしにあると便利、貨物列車などへのコンテナ積込み積み降ろしにも必要
危険物乙種4類 ガソリンスタンド ガソリンスタンドで働くと基本的に取得を促される、セルフが増えたがピット作業員は必要。タンクローリーの運転手も所持が決まりなので、けん引免許とセットで所持する事が望ましい
移動式クレーン クレーン運転手 主にラフタークレーンやユニック車なども必要な資格で、大型特殊免許や大型自動車免許とセットで所持する事で威力が増す。できれば玉掛けも欲しいところ
運行管理者 運送業 運行管理者は運送業を営む上では必要な資格、いずれは配車係などになって定年まで働きたいと思った時には有ったらいい資格。

 

運送業界への転職には有利な資格をピックアップしてみました。

この他の業界でも色々な資格は有りますが、就職や転職に有利になるものは少しハードルが高いものが多いですが、運送業界の資格は比較的取得しやすいものばかりです。

運送業界の慢性的な人手不足は、未経験者の転職には有利

サラリーマンからのトラック運転手への転職は、本来難しいものです。

前述にも有りましたように、トラック運転手は慣れ以外の何物でもありません。

なので、トラック運転手は慣れると良い条件の会社を探して転職を繰り返す方が多くいます。

その中に、未経験のサラリーマンが突如転職組に加わったとしても、運送会社は経験者を優先的に採用します。

その理由は、経験がものをいう世界ですので、即戦力になるからであり、事故等のリスクも少ないからです。

 

ならば、トラック運転手は未経験者の転職先に向かないのでは?と思うかも知れませんが、そこが運送業界の面白い所。

運送業界は、ブラック企業が多いと言われ、今の若い方たちは好んで入ろうとはしません。

実際にブラック企業は多いのかというと、小さい運送会社がひしめく業界ですので、ブラック企業も少なくありません。

だからと言ってはなんですが、慢性的な人手不足になるのです。

 

そこは、サラリーマンという厳しい社会で働いてきた大人は、ブラック企業がどんなものかもご存知かと思います。

しかし、まずはそこに足を踏み入れなければ、ブラックかホワイトかなんてわかりません。

ブラック企業に入ってしまったら、さっさと辞めればいいんです。

 

そこはブラック、なかなか辞させてもらえないかも、、、と思うかも知れませんが、辞められないってどういう事ですか?

責任感の有り過ぎる方は、後任が見つかるまでは会社に迷惑がかかるから、とか考えてしまいがちですが、そもそもブラック企業ですよ?下手したら給料ももらえないかもしれませんよ?

 

長く続けられない仕事は、1日でも早く辞めて次に目を向けましょう!

相当な数の運送会社は存在しますので、必ず自分に合う会社が存在するはずです。

ちなみに平均3社は転職すると思っていていいでしょう。

 

今現在も、多分これからも運送業界の人手不足は続きます。

サラリーマンの内に取得できる資格を取得し、急に降りかかるリスクに対処できる準備をしておきましょう。

 

最後に

サラリーマンって考えると、毎日同じ職場に行って、毎日同じ事の繰り返しで、下手すると全く椅子から動かない事もしばしば。

仕事しないといけないから働いている人、家族を養うために働いている人、趣味にお金がかかるから働いている人、色々な考えで働いていると思いますが、その仕事面白いですか?

面白いと言えば運送業界の中でも、長距離トラック運転手はかなり面白いですよ。

色々な土地に行けて、しかも運転中は1人旅、好きな音楽聞きながら、好きな時間にご飯食べて、時間があれば寝たりくつろいだり、と自由な時間がかなり多いです。1人の時間が好きな人にはもってこいですね。

サラリーマンの人間関係に疲れて、トラック運転手に転職される方は多い様ですので、そのための準備をしておきましょう。

ただし、車の運転が苦手な方、お酒を毎日飲まないと気が済まない方は、トラック運転手になるのは難しいですので、違う業種をおススメします。