サラリーマンからトラック運転手に転職できると思いますか?
間違いなくできます!
実際に、私はサラリーマンから30代でトラック運転手の中でも、最もキツイと言われる長距離トラック運転手に転職しました。
サラリーマンでの仕事は、主にパソコンを扱うお仕事をしていました。
パソコンを使うお仕事と言うのは色々ありますが、プログラマーと言われる分野です。
プログラマーとは言っても、ある会社の電算室でCOBOL(コボル)と言う昔ながらの言語を使って、汎用機と言われる大きなパソコンに仕事をさせる様なお仕事でした。
パソコンのお仕事をされていない方にとっては、何の事やらさっぱり分からないとは思いますが、大した仕事ではありません。
現在の様なスマホ時代には、全く役に立たないプログラマーです。
プログラマーの1日は、朝出社したら自分の机に座って、パソコンの電源を入れて、開発が必要な仕組みをプログラミングし、実行テストして修正、また実行して修正、無事に組みあがったらリリースといった繰り返しです。
なので、朝椅子に座ったら1日中ほとんど動きません。
ふと気づいたら、お昼ご飯の時間、ふと気づいたら3時のおやつの時間、ふと気づいたら帰社時間と、時間の経過が早く感じるほど、集中してしまう様なお仕事です。
体は動かさないので体力は落ち、仕事の締め切りが近いと残業は当たり前、気が付いたらデスクで寝落ち。
そんな事もしょっちゅうあるような会社でした。
それなのに、残業代は付かないし、基本給も安い。
このままこの会社にいても、大して良い生活はできないだろうなぁと思っていた矢先、知り合いから転職の話を持ちかけられました。
その転職先が、長距離トラック運転手を募集しているとのことで、すぐさまその会社を見に行きました。
特に面接に行ったわけではなく、会社の大きさ、トラックの台数、社長の人相を確認しに行ったような感じです。
その結果、会社は出来たて、トラックの台数は運送会社として成立するギリギリの5台、社長の人相は極悪と言う、絵に書いたような小さい運送会社でした。
サラリーマンとしての給料は、年収にして350万程度、もうすでに30代も中盤に突入していました。
このまま後10年続けたら年収はいくらになるんだろう?と考えましたが、あまり期待できない未来に見切りをつける事にしました。
そこで、せっかく誘って頂いた事もあり、小さい小さいそれは小さい運送会社に転職する事にしました。
トラック運転手は儲かると信じて、選んだ転職先は小さな運送会社
私はプログラマーになる前の仕事で、大型ダンプや大型平ボディ、建設機械等を運ぶ25トン重トレーラーを乗っていましたので、大型トラックや大型トレーラーを運転する事には何の抵抗もありません。
しかし、私が最も心配だったのが、長距離という1点です。
私自身、中距離までは経験があったのですが、さすがに長距離は経験がありません。
というか、長距離の辛さを良く知っていたので、経験しようとも思いませんでした。
今回、サラリーマンを辞めて、小さい運送会社に転職しようと思った最大の理由は、大型長距離トラックドライバーを探しているという点でした。
長距離トラックドライバーのお仕事が、間違いなく辛いのは承知の上でした。
しかし、サラリーマンでの不満が給料の安さと言う事もあり、長距離トラックドライバーの給料に魅力を感じていましたので、小さい運送会社への転職はピッタリだなと即決断が出来ました。
ただし、そこは運送業界の経験者として、転職する前に最低限度聞かなければならない事は確認したつもりです。
1.荷物の積込みや荷下ろしは、いつも同じ場所?
2.荷物の積込みや荷下ろしは、手積み?フォークリフト?
3.トラックは1人1台?
4.トラックへの内装は装飾OK?
5.ボーナス有り?
6.頑張ったら給料は月いくら?
7.高速道路は会社負担?個人負担?
8.事故を起こした時のトラックの修理代に個人負担は有る?
9.試用期間は何か月?
小さな運送会社の社長の答え。
1.毎日違う場所と思っていてOK
2.手積み8割、フォークリフト2割
3.トラックは1人1台で、洗車は週1回、長距離は月1回
4.外装を変え過ぎない限りは、なんでもOK
5.ボーナス無し!
6.頑張れば50万いけるかも
7.会社指示の場合以外は個人負担
8.基本的に個人負担なし、但し、飲酒運転等の事故は個人が全額負担
9.長くて3か月、経験者は1ヵ月くらい
まぁ、この位を最低聞いておけば、後々トラブルになる事も無いと思います。
さて、ここからがトラック運転手は儲かるのかと言う事を検証してみましょう。
長距離トラック運転手として1ヵ月働いてみた結果
小さな運送会社への初出勤で一番気になっていたのは、1人1台あてがわれる大型トラックの見た目です。
私が最初に頂いた大型トラックは、日野自動車のプロフィアでした。
車体の軸は、低床4軸で荷物がたくさん運べそうな、アルミウィング車でした。
何よりうれしいのが、とにかくキレイな車体、新車ではありませんでしたが、塗装されていたので新車の輝きですね。
初出勤は、従業員のみなさんへご挨拶から始まり、オリエンテーションでお話を聞いたり、必要な書類にサインしたりと、事務仕事で1日トラックに乗ることなく終了しました。
次の日は、ベテランの運転手を横に乗せて地場での初仕事です。
初の荷物は、パンフレットの様な紙の山、積込みはフォークリフトで楽ちん。
荷下ろしは、お隣の県へ行ってこれまたフォークリフトで荷下ろしして完了。
ベテラン運転手さんのお墨付きを頂き、翌日から1人旅が決定。
この様な腕試し的な試用期間は、短いに越したことは有りません。
試用期間は長ければ長い程、給料に響きます。下手したら、1年間も試用期間をさせる会社もありますので、転職前の事前確認をしっかりしておきましょう。
この地場での試用期間は、約1ヵ月ある様なので、のんびり安全運転をいつも以上に心がけてました。
そんな地場仕事も1ヵ月やってみるとそこそこの給料がもらえるようです。ちなみに私は、約20万円でした。
そして、初長距離運行が決定しました。
積込み場所は福岡県、荷物はジュース、積込みはフォークリフトでのパレット積み、問題の行先は千葉県!
最初からものすごく遠いではありませんか!と、ちょっと不安になりつつも、初長距離運行を安全、迅速、丁寧、確実にお届けしました。
次は、千葉県付近からの福岡県へ変える荷物ですが、お隣、茨城県からの帰り荷で決定。
荷物は食品、積込みは手積み、積込みに2時間かかりヘトヘト。
それでも無事出発し、長距離運行を楽しみながら、のんびり安全運転で福岡県へ向かい、無事に荷下ろし完了です。
この長距離運行は結構な頻度である様で、運賃もそこそこ良い方であるとの事。
そして、その他の長距離運行ルートは以下の通り。
上り:福岡県~大阪~名古屋
下り:山梨県~福岡県
上り:広島県~東京都
下り:東京都~名古屋~大阪~福岡
上り:熊本県~京都府
下り:京都府~山口県
全てではありませんが、この様な感じで、1か月間をすごしました。
この激動の1ヵ月で得た、長距離トラック運転手としての給料は、42万円でした。
ただし、この1ヵ月の長距離運行で、荷物の積込み積み下ろしがフォークリフトだったのは、たったの1回です。
他の長距離運行は、全て手積み手下ろしです。
体力的に相当キツイです。
睡眠時間も少ないです。
それでも、これだけの給料が頂けるのなら、家族も十分養えるので、問題ありません。
サラリーマンの頃に比べると、長距離トラックドライバーの給料は結構な差があります。
トラック運転手は儲かるのか、と言う疑問に関してのみ答えるなら、儲かります!
ただし、かなり体力的にキツイと言う事に、相当の覚悟が要ります。
長距離トラックドライバーに転職を考えているのなら、高額な給料と引き換えに、体力的な辛さに相当な覚悟を持って挑んでください。
最後に
サラリーマンの年収に比べると、一般的なトラック運転手の年収は少し低めの設定となっています。
ただし、長距離トラック運転手になると、それが逆転してサラリーマンの年収を超えてきます。
この様に、トラック運転手の全部が儲かるのではなく、ごく一部のトラック運転手が儲かるのです。
長距離トラック運転手に転職を考えているなら、高額な給料が魅力ですので、しっかり稼ぎましょう。
その代わり、体力的にきつくなる事は覚悟しておく必要がありますよ。
トラック運転手になって、人付き合いのしがらみから抜け出したいなら、早めに行動するべきです。
今回、私がすぐに転職できたのかと言うと、免許をすでに取得していたという点と、大型トラックもトレーラーも経験ありと言う事が大きな要因です。
トラックの運転は、頭で考えてもよく分かりませんし、うまくなるわけでもありません。
やはり経験がものを言いますので、すこしでも早くトラック運転手としての経験値を上げましょう。