運送業界の人手不足を解消するためには、トラック運転手に興味を持ってもらうしかありません。
少しでも興味が湧けば、もしかしたらやってみようかな、という行動につながるかもしれません。
では、少しでも興味を持っていただけるように、トラック運転手の楽しみを少しだけご紹介します。
トラック運転手は、乗っているトラックの種類によって、楽しみ方が違います。
トラックの種類が違うと言う事は、運ぶ荷物が全く違うので、時間的余裕や神経的な疲れ、体力的な疲れも違い、楽しんでいる暇もない事もあります。
例えば、
コンビニ輸送などは、何店舗もあるコンビニにおよそ決められた時間に到着し、荷物を下ろさなければなりません。
この場合、時間的余裕が無いので、トラックを降りて何かを楽しむような時間はありません。
もし何かを楽しむとしたら、ラジオでも聞きながら車内で熱唱するひとりカラオケ位しかありません。
コンビニ輸送と同じような仕事で、ホームセンター、大手家電量販店等も同じような感じです。
この様に、1日に何店舗か回る必要が有るというような仕事は、基本的に運転する時間と荷下ろしする時間を比べると、下手すると荷下ろしの時間の方が長い事もあります。
これではトラック運転手の楽しみは無いのか?と思ってしまうかも知れないので、しっかりと楽しめるトラック運転手をご紹介します。
例えば、
ダンプトラックですが、ダンプの荷物は砂や砂利で、積込み場所は採石場や山の中腹などで、何の楽しみもありません。
また、荷物を下ろす場所も、道路工事や河川工事などであんまり楽しくはありません。
しかし、ダンプの仕事範囲は基本的に地場で街中、ずっと住んでいた町でも通ったことの無い道って存在しませんか?
ダンプの仕事でそういった道の発見ができると、かなりワクワクして誰かに自慢したくなります。
アレ?共感持てましたでしょうか?共感持てない?
では、長距離トラックはどうでしょう。
長距離トラックは荷物の積込みや積み下ろしがキツイと言われますが、それ以上の楽しみがあればやっていけます。
長距離トラックの楽しみは、やはりご当地メシです。
その他にもご当地女子やご当地飲み屋、ご当地ギャンブルなども有りますが、ここでは一押しのご飯です。
とにかく、ご飯は色々な所で色々なご当地ご飯に出会えます。
その中でも、ラーメンやどんぶりはそのご当地もののクセが出てて非常に楽しめます。
これなら共感が持てたと思いますが、長距離トラックは初めて行く場所の観光もできます。
観光と言ってもゆっくり歩きながら、じっくり見て回る観光ではなく、通過です。
通過するだけでも、大きな建造物はちょっと感動します。これもひとつの楽しみでしょう。
こんな楽しみを味わえる長距離トラックですが、長距離トラック運転手になるには、大型トラック運転手にならないといけません。
今回は、大型トラック運転手になる為に必要な事と取っておきたい免許と資格をご紹介します。
大型トラック運転手になるために必要な免許と持ておきたい免許
長距離トラック運転手になって、観光やご当地メシを楽しみましょう。
そのためには、大型トラック運転手になる必要が有ります。
普通自動車免許や準中型免許、中型免許ではどうしても長距離トラック運転手の仕事がありません。
やはり、2トン車や4トン車では乗せる荷物の量が少なくなってしまい、運賃が低くなってしまいます。
運賃が低くなればなるほど長距離運行はしたくありません。
もし、4トン車で長距離の仕事依頼が来たとしても、行きはよいよい帰りは恐い状態です。
それでなくても少ない4トン車の長距離運行で、片道の荷物を受けたとしても帰りの荷物が無い。
それでなくても赤字運行になりかねない4トン車の長距離で、帰りの荷物が無いと言う事は死活問題です。
行きの片道で運賃を頂いて、帰り荷で利益を頂くという事が出来なければ採算が合わなくなります。
この様な事情なので、大型免許を取得して、大型長距離トラック運転手になる事をおススメします。
運送会社がトラック運転手に求める免許と資格の種類
運送会社側から見て、トラック運転手を採用する時に取得している免許の種類はとても重要視します。
もちろん、人手不足なので採用する為の募集要項には、未経験者歓迎!大型免許取得制度有り!などは近頃当たり前の様に書いてあります。
それならと、普通免許しか所持していない全くの初心者が応募してきた場合、会社側としてはお断りしたいところです。
その応募者の年齢が、18歳や20歳程度であれば、中型免許や大型免許を取得していなくても仕方ないと考えますが、20代も後半過ぎた方や、30代や40代にもなって、運送会社で働こうとしているのに、大型免許を取得していないとなると、少々やる気があるのかを疑ってしまいます。
運送業界が全くの未経験でも、大型免許を取得して応募してきた方と、とりあえず中型免許で応募してきた方なら、間違いなく大型免許を取得している方を採用します。
未経験なので、すぐに大型トラックを運転できるとは思いませんが、やる気と向上心は認められます。
採用する側も、される側もやはり人です。
真面目でやる気のみなぎる方を採用したい、しかし、目で見て分からなければどこかで差を付けます。
そんな時に、絶対の威力を持つのが『免許と資格』です。
運送業界に進出して、トラック運転手として働いて行こうと考えているなら、大型免許は必須です。
さらに、取得しておいて損は無い免許や資格。
けん引免許
働きたいと思っている運送会社がトレーラーを所持しているなら、ぜひ欲しい免許です。
トレーラー運転手は経験者優先です。未経験の方がトレーラー運転手になろうと思って簡単になれるものではなくなりました。
もし、トレーラー未経験の方がトレーラー運転手になれるとしたら、大型トラックでの実績を積み、会社の信頼を勝ち取る事です。
ぜひ、チャレンジして頂きたい免許のひとつです。
フォークリフト免許
運送業界でトラック運転手として働いたら、トラックの運転しかしないと思ってはいけません。
自社倉庫を所持する運送会社も多くありますので、自社倉庫の荷物を自ら積んで依頼主に届けると言った仕事も少なくありません。
その場合、自分のトラックに、自社の倉庫から自分で積み込む事が必要になる事もあり、その場合にはフォークリフト免許が本気を出します。
トラック運転手とフォークリフト運転手はセットで考えても良い位、密接な関係がありますね。
危険物乙種4類
ある程度限定されますが、危険物を運ぶ事が出来るようになる資格です。
危険物とは、引火する可能性のあるガソリンや軽油、灯油も危険物に属しています。
この様な危険物を運ぶトラック運転手には、必ず危険物乙種4類等の資格証を携帯しなければならないという決まりがあります。
タンクローリーなんかはまさにそうですが、ガソリンスタンドにガソリンや軽油などを運ぶためおのトラックです。
運行管理者
運送会社には必ず専任の運行管理者が設置されています。
トラックの台数によってその人数が決められており、運行管理者の資格所持者は1人でも多い方が安心です。
人柄も良く、会社に好かれる人は配車係や事務仕事、または営業などにも抜擢されるかも知れません。
トラック運転手が少し辛くなってきたら、運行管理者の資格が役に立つときがあるかもしれません。
その他の免許
大型特殊免許、建設機械、移動式クレーン、玉かけなど、長距離トラック運転手には必要ない資格もあります。
どうしても、このような資格が必要な会社に就職したいなら取得は考えておいた方が良いです。
今回ご紹介した中で最も所持しておくべきなのは、フォークリフト免許です。
運送会社の採用条件にも、フォークリフト免許所持者優遇とかいう文言も良く見かけます。
フォークリフト免許は、運送業界への就職や転職を希望されるのであれば取得しておくべき資格ですね。
運送会社がトラック運転手に求めるのは運転技術と運転センス
普通自動車で、しょっちゅう車のあちこちをぶつけてしまう方は、トラック運転手には向いていません。
普通自動車で、割り込んだのにそれに気づいていない方は、トラック運手種には向いていません。
普通自動車で、常にアクセル全開、止まる時は常にフルブレーキングという方は、トラック運転手に向いていません。
普通自動車で、バック駐車した時に、3回は切り返さないと入らない方は、トラック運転手に向いていません。
普通自動車で、バック駐車する時に、ドアを開けて後ろを確認する方は、トラック運転手に向いていません。
トラック運転手には運転技術が必要です。
普通自動車の運転が苦手な方には、トラック運転手というお仕事は少々難しいと思います。
運転技術は練習すればよくなるかもしれません。
しかし、どうしても変えられないものがあります。それが運転センスです。
洋服のセンスも同じような事ですが、センスの悪い方がいくらセンスの良い方に教えてもらっても、その場限りのセンスが良くなるだけで、次の日にはすでに忘れているでしょう。
運送会社の経営者からすると、運転技術も運転センスも無い方を採用してしまい、重大事故につながると考えると恐ろしくて夜も眠れません。
やはり、トラック運転手になろうかなと考えているなら、運転技術を向上させ、運転センスが悪くてもカバーできる技術を身に付けましょう。
最後のひとこと
大型トラック運転手になるには大型免許は必須です。
それとは別に欲しい資格があります。
運送会社への就職や転職には断然有利ですので、取得できる資格は先に取得して、少しでも採用への有利な条件を身に付けましょう。
大型トラックに乗って、全国を飛び回る長距離トラック運転手になって、全国観光とご当地ご飯を堪能しましょう。