長距離トラックと言えば高額な給料をもらっているイメージがありますね。
しかしその真意はいかがなものなのでしょう。
高額と言って思い浮かべる月給や年収はどのくらいですか?
サラリーマンとして長年一つの会社に尽くした方は、それ相応の給料をもらっているはずです。
それに比べると長距離トラック運転手の給料が高額と言えるとは思えません。
もし、一般のサラリーマンから運送業界へ転職を考えているなら知っておいてほしい現実があります。
それは、トラック運転手の給料は基本的に安いという真実です。
トラック運転手というお仕事は、一般のサラリーマンと同じくさまざまな種類があります。
そのさまざまな種類の中で安い給料から高い給料までの差額は相当な額になります。
もし、運送会社への転職を考えているなら、まずトラック運転手の種類別の給料の考え方を知る必要があります。
サラリーマンという仕事から抜け出して、しがらみの少ない運送会社への転職を成功させるためには、生活するため、家族を養うためには絶対必要な収入面を考えてから転職する事が大切です。
もし、現在サラリーマンとして働いてきた結果、年収が500万円とします。
できれば年収500万円を維持したいところですが、トラック運転手としてデビューした時その年収を維持できるのでしょうか。
まず1点注意が必要なのは、運送会社にトラック運転手として働いた場合、基本的にボーナスは無いと思ってください。
次に、トラック運転手は『走って何ぼ』の世界ですので体を壊して会社を休む事は収入の減少に直結します。
そして、トラック運転手の給料計算には、日給というものが存在します。
この事をふまえて500万円の年収をトラック運転手として稼ごうと思うと、月額の給料は最低41.7万円必要になります。
これを日給に換算すると、実働25日計算とすると日給1.7万円位は必要という計算になります。
さて、トラック運転手として月給41.7万円か日給1.7万円をもらえる仕事があるのでしょうか。
これをもとに今回は、トラック運転手の収入をご紹介したいと思います。
トラック運転手の給料はサラリーマンの給料を維持できるのか
結論から言うとできます。
ただし、前述した例の様な年収の場合です。
年収が600万円を超えるとトラック運転手という仕事では、正直ハードルが相当高いです。
もちろん、年収600万円も稼ぐ事のできるトラック運転手も居ますが、その数が少ないので可能ですとは言いにくいです。
また、年収500万円を稼ぐにも条件が色々あります。
その条件を少しご説明しておきます。
トラック運転手が年収500万円を稼ぐ条件
条件①:大型トラック免許、けん引免許を所持している事
トラック運転手のお仕事は2トン車や4トン車などの準中型免許や中型免許でできる仕事も有ります。
しかし、トラック運転手の仕事と言えば荷主さんの荷物を目的地まで安全に運ぶ事です。
荷物を運ぶと言う事は運ぶ荷物の量が関係してきます。
2トン車や4トン車ではトラックの荷台はそれなり大きさなので、運ぶ荷物の量もそれなりです。
そうです、荷物の量をできるだけ多く運ばないと、運賃=収入が増えてくれません。
大量の荷物を運ぶためには大型トラック免許は必須ですし、できればけん引免許を所持しているとさらに有効です。
と言う事で、大型トラックの免許は最低限必要なモノのひとつですね。
条件②:給料は基本給であり日給でない事
日給と呼ばれる仕事でトラック運転手の仕事と言って思いつきやすいのがダンプカーの仕事です。
ダンプカーの仕事内容は、山で真砂土を積んで河川工事や土地の区画整理、道路工事や家屋解体整地などの場所へ下ろすと言った感じの仕事で、特に体力や力が必要な事は無く、歳をとっても継続しやすい仕事です。
なぜダンプカーの仕事には給料体系が日給が多いのかというと、河川工事や道路工事などは雨が降ると現場が中止になり易く、ダンプカーで真砂土を運ぶ仕事が休みなってしまいます。
現場も休み、ダンプ運転手としても休みになってしまうので、運送会社側としては休みなのに給料を払う位なら仕事をしたら給料を払うという日給が主流になったようです。
今回の例で言うとダンプカーの日給は年々下がり、地方相場は7,000円にまで下がっているようです。
関東や関西方面の都心部の日給は地方相場より高いですが、到底年収500万円を稼ぐために必要な1.7万円は到底難しいでしょう。
条件③:給料計算に歩合給を採用している事
運送会社の給料計算方法において、固定給を設定しているところは少ないのですが、基本給+職務職能給を採用している運送会社は固定給にほぼ近いと考えて良いでしょう。
その様な考え方をしている場合は、それ以上の給料は残業などで増加していくのであまり高額な増加を期待できません。
大手運送会社や出来たてホヤホヤの運送会社は、新しい人事の仕組みを取り入れている事があるので注意が必要です。
それに比べると、中小の運送会社は基本的に歩合給を採用していて、走って何ぼ、運んで何ぼの考え方をしています。
歩合給は頑張れば頑張るほど給料に対する増加を期待でき、年収500万円を目指すには必須の給料計算方法です。
条件④:長距離運行の仕事を常時持っている事
毎日帰れる近距離の運送、ちょっと遅くなったり1泊2日程度の中距離の運送は高額な給料を期待できません。
やはり高額な給料と言えば長距離運送で、地方から関東、関東から地方の長距離便を自分の所のトラックではさばくことが出来ず、庸車に回す位仕事を持っている運送会社がベストです。
特に注意して見ておく必要があるのは、地方から関東への上りの仕事はたくさん持っているけど、関東から地方への下りの荷物を持っていないという場合です。
地方から関東へ荷物を運び終わっても、関東から地方への下りの荷物が無いから1日待機と行った無駄な時間を過ごすことになると、それは高額な給料への妨げとなり、年収500万円の道を閉ざしかねません。
この長距離運行の仕事を常時持っていると言う事は、上りも下りも充分に持っている事が非常に大切です。
条件⑤:運送会社が大手でない事
大手運送会社の良い所は、安定した仕事量と安定した給料で仕事内容もか体に負担がかからない様な仕事が多いという所です。
大手運送会社になれば、労働時間や休日の日数などを非常に重視し、トラック運転手が過労による事故を起こさない様にとか、過剰な残業をしていないかとか、トラック運転手の体調は万全かとか労働基準監督署などから指摘を受けない様な運送会社の手本となる様に心がけています。
この心がけは定年までしっかり働きたい方にとってはとても重要な考え方です。
しかし、年収500万円を目指すサラリーマンからの転職組トラック運転手にとっては弊害です。
すこしでも多く給料をもらうためには、労働時間も長く、休日もいつとったか忘れるくらい仕事をすることが必要です。
なので、大手運送会社ではなく中小の運送会社を選ぶ必要があり、仕事量が非常に多く、仕事に見合った給料を支払ってくれる運送会社を探すことがとても重要になります。
長距離トラック運転手の収入は経験値が大きくかかわる
高額な給料を手にすることができるのは、長距離トラック運転手ですが、高額になればなるほど仕事の量や仕事内容はハードになってしまいます。
長距離トラック運転手の収入は基本給と歩合給がその割合を占めますが、経験値も給料に反映することをご存知でしょうか。
経験値を金額にするのは難しいので、経験値いくらと計算する事は不可能ですが、歩合給に経験値をプラスする事が出来ます。
それは、歩合給は荷物を運ぶ量や距離によって得る事ができる給料だからです。
年収500万円を目指す方にとって歩合給はとても重要な要素です。
なので歩合給を上げれば年収500万円に一歩近ずくことができるようになると言う事です。
歩合給と経験値にはどんな関係があるのでしょう。
歩合給を上げるためには色々な場所へ多くの荷物を運び、運賃を上げていくしかありません。
それを阻むのが、道路事情ですね。
しょっちゅうあるのが交通渋滞で、通行止めや突然の事故も交通渋滞の発端の一つです。
経験値はこれら運送の邪魔を逃れる術を知っていると言う事です。
この道はこの時間渋滞になりやすいとか、交通情報で事故の一報を受けたのでこちらの迂回路を走ろうとか、先を見て通行する道路を臨機応変に変えられるのは経験値以外の何物でもありません。
こういった感覚が運送の遅延を起こさず、次々長距離運行の仕事をこなすことができるのです。
経験値が無いと、交通渋滞に巻き込まれ、遅延を起こし荷下ろしの時間ロスを引き起こし、次々来る仕事をこなすことが出来なく名てしまいます。
年収500万には必須のスキルですので、早く長距離トラック運転手となり、少しずつでも経験値を上げていく事がとても縦横であるとご理解頂けたと思います。
まとめ
年収500万円のサラリーマンが運送業界への転職を考えているなら、長距離トラック運転手として歩合給を採用している運送会社を選ぶようにしましょう。
高額な給料を得るためには仕事の内容はキツク、そのキツサに見合った給料が実現できる運送会社を探しましょう。
必ず自分に合った運送会社が見つかるはずです。探し当てるまではひるまずドンドン面接に行きましょう。
少しでも早く長距離トラック運転手としての経験値を積んで年収500万円を達成しましょう。