一般のサラリーマンが転職を考える時とはどんな時か。
- 就業時間が長く残業が多い
- 仕事量に対して給料が低すぎる
- 上司や部下、同僚との関係が悪い
- お得意先との関係をうまく構築できない
この様な問題を抱え、積もり積もったものが爆発した時に転職を考え始めるのでしょう。
しかし、転職を考えればまだいい方です。
苦労して就職した会社を辞める事ができない方も多くいます。
それは、責任感が強いという立派な理由も有りますが、その他の理由の方が多いです。
- 少し上がった給料を捨てられない
- 退職を言い出せない
- 転職先を探すのが面倒
- 転職先での人間関係を作るのが面倒
- どんな仕事ができるか分からない
この様な考え方の方は転職を考えることなく、現状を我慢すればいつか好転するのではと考えられているようです。
時間がたてば解決してくれる様な問題であれば我慢も意味があるかもしれませんが、退職を考える程の問題はほとんど解決する見込みは無いと考えて下さい。
なぜなら、だれも解決しようとは考えないからです。
それは会社は元より、上司も同僚も部下も今の状況に満足しているので変える必要が無いのです。
そんな考えを持った方が周りにいるのに、事態が好転するなんてことは考えられませんよね。
だからこそ、退職せず我慢する事は止めましょう。
我慢してもあなたにとって良い事はありませんよ。
今は終身雇用の時代ではありませんので、自分に合った仕事を求め、会社を求めて転職すると言う事がこれからの仕事人生を楽しくする方法と考えて下さいね。
では、そんな楽しい会社人生を送る為に、どんな職種を選びますか?
今の仕事と同じような業種を選ぶのか、まったく違う業種を選ぶのかから考える事になると思いますが、まだ決めていないなら、運送業界を候補のひとつに加えて下さい。
運送業界と聞いて誰もが知っている仕事はトラック運転手ですよね。
しかし、トラック運転手の仕事って運送業界に全く無関係の方から見るとどんなイメージなのでしょう。
運祖業界にどっぷりつかっていると実際にどんなイメージで見られているのか分かりません。
その中でもトラック運転手はキツイといううわさは良く耳にします。
もし、そのままのイメージが着いているならトラック運転手の実態をご紹介するしかありませんね。
トラック運転手の仕事がキツイ!?といううわさは本当なのか
運送業界におけるトラック運転手の役割は荷物を運ぶ事です。
ただし、運ぶ荷物の種類がトラック運転手の仕事がキツイかどうかを大きく分けます。
運ぶ荷物の種類が違うとそれに見合ったトラックの形が必要になります。
と言う事は、トラックの形と運ぶ荷物の種類で仕事のキツさが変わると言う事になりますね。
では、どんなトラックの形がどんな荷物を運ぶのかを確認しましょう。
1.ダンプカー
・運搬荷物:砂・砂利・残土
・積込場所:砕石場・山奥
・積込方法:パワーショベル・タイヤローダー
・荷下場所:工事現場
・走行距離:地場・近距離
2.ミキサー車
・運搬荷物:生コンクリート
・積込場所:生コン工場
・積込方法:プラント落とし込み
・荷下場所:建設現場
・走行距離:地場・近距離
3.重機運搬車
・運搬荷物:建設機械
・積込場所:建設機械リース会社・工事現場
・積込方法:自走
・荷下場所:工事現場・建設機械リース会社
・走行距離:地場・近距離
4.ユニック車(クレーン付きトラック)
・運搬荷物:重量物(ブロック・煉瓦・木材・鉄鋼)
・積込場所:重量物製造工場
・積込方法:フォークリフト・クレーン
・荷下場所:工事現場・建設現場
・走行距離:近距離・中距離
5.平ボディ
・運搬荷物:幅広・背高(機械・木材・鉄材)
・積込場所:工場・工事現場・建設会社
・積込方法:フォークリフト・クレーン
・荷下場所:工場・工事現場・建設現場
・走行距離:近距離・中距離
6.キャリアカー
・運搬荷物:車両(普通自動車)
・積込場所:自動車オークション会場・自動車販売店
・積込方法:自走
・荷下場所:自動車販売店
・走行距離:近距離・中距離
7.タンクローリー
・運搬荷物:危険物(ガソリン・軽油・灯油)
・積込場所:石油工場
・積込方法:プラント落とし込み
・荷下場所:ガソリンスタンド・工場
・走行距離:近距離・中距離
8.海上コンテナ
・運搬荷物:コンテナ
・積込場所:コンテナヤード(埠頭)
・積込方法:クレーン
・荷下場所:工場・会社
・走行距離:近距離・中距離
9.箱車(バン車・ウィング車)
・運搬荷物:雑貨
・積込場所:物流センター・製造工場・その他
・積込方法:手作業・フォークリフト
・荷下場所:物流センター・製造工場・その他
・走行距離:近距離・中距離・長距離
※イラストはイメージなのでトレーラーが混じっている事をご了承ください。
さて、一部ですがトラックの形と荷物の種類が分かったところで、どれがキツイのでしょう。
世間一般でトラック運転手はキツイと言われているのは『9.箱車(バン車・ウィング車)』です。
9番以外のトラックの運搬荷物を見て頂ければ分かるのですが、何となく特化していると思いませんか?
運ぶ荷物に特化していると言う事は、その荷物に合わせた形にトラックが作られているので、特徴的な形をしていると思います。
その特徴的な形は運ぶ荷物の積込みや荷下ろしの事も考えて設計されていますので、必然的に積込みや荷下ろし作業も効率良くできる様になっています。
それに比べて9番の運搬荷物は『雑貨』です。
次に9番以外のトラックの積込み方法ですが、ほとんどが機械での積込みか自走ですね。
これは、荷下ろしにも関係していますので、荷下ろしも機械での荷下ろしか自走ですね。
それに比べて9番の積込方法は『手作業』が存在しています。
次に9番以外のトラックの走行距離ですが、長くても中距離までです。
地場や近距離は毎日家に帰れる距離ですが、中距離も基本的に1泊2日で帰れる距離と考えても良いでしょう。
それに比べて9番の走行距離に『長距離』が含まれてます。
ここまで来ると9番がキツイという意味がご理解頂けたと思います。
運ぶ荷物が雑貨で、積込みや荷下ろしが手作業、そして走行距離は長距離、この3点がセットになるとキツイ仕事と言えるようになります。
9番以外の仕事でキツイという人はあまりいないと思います。
その理由は積込みが機械や自走で可能という所です。
そうです!トラック運転手の仕事で最もキツイと言われる部分は、積込みと荷下ろしです。
手作業での積込みや荷下ろしのキツさは荷物の多さや重さに関わってきますので、大型トラックの荷台の大きさを考えると相当な量を積め、大型トラックの最大積載量を考えると相当な重さの荷物を詰めると思います。
そして運ぶ荷物は雑貨です。
雑貨って何だろう?と思われる方も多いとは思いますが、基本的にダンボールに入った製品です。
ダンボールに入った製品というのはこの世の中に相当な種類あります。
例えば、野菜・果物を扱う青果市場、食品を扱う食品卸や食品メーカー、その他にも紙製品、機械、木材、鉄鋼、電化製品等様々なものがあり過ぎて、雑貨はコレと絞れるものではありません。
この様な荷物を手作業で100個、1,000個、10,000個と指示された数量を積む必要があります。
この作業を1時間から長くて5時間かけて積み込んで行きます。
そして積込み完了したら出発です。
汗だくになって疲れもピークですが、積込みが完了したら荷物を下ろす目的地へ出発しないと指定時間に間に合いません。
疲れがピークと言う事は、運転中に睡魔に襲われるかも知れません。
それを我慢してでもできる限り目的地に近づきたいのが心情です。
ただ、走行距離が長距離なら目的地はかなり遠いです。
手作業での積込みを終え、眠気を我慢しながら遠い目的地を目指す。
これがトラック運転手がキツイと言われる理由です。
さらに言うと、目的地に到着したら荷下ろしが待っています。
その荷下ろしを終えたらすぐに次の積込みが待っていると考えるとかなりキツイと思いませんか?
この様なキツイ仕事ばかりを持っている会社は人の出入りが激しくなりがちです。
求人募集で気を付けるべきは、積込みや荷下ろしの方法です。
その部分をしっかり確認する事を忘れない様にしましょう。
しかし、キツイだけでは誰も働きませんので、キツイならキツイなりに給料が良いと思って良いですよ。
なので、あえてキツイ仕事を選んで高額な給料を目指している方も多くいますので、自分のライフスタイルに合った仕事を探してみましょう。
最後に
トラック運転手がキツイと言われるのは、最も求人募集の多い雑貨を運ぶ長距離トラック運転手です。
やはりキツイ仕事は人の入れ替わりが早いので運送業界が未経験でも転職できる可能性は高いです。
ただ、未経験すぎてトラック運転手のキツさの度合いが分からないかもしれませんので、必ず違う会社の運転手さんと話せる機会があればどんどん話してみましょう。
他の運送会社の情報と自分の会社の情報を比較しないと何が良くて何が悪いのかが分かりません。
できれば転職前に複数の会社に応募し、仕事の内容、給料の歩合、福利厚生等を比較してから決定するのがベストです。
時間が許されるのなら、じっくり比較して長く働ける会社を探してください。