小さな運送会社の元専務がトラック業界を謎解き

運送会社を色々見てきて、トラックも色々乗ってきました。4トンから始まり、大型トラック、大型トレーラーのお仕事もやってきて、それにも飽き足らず小さな運送会社を起業しました。そんな小さな運送会社の元専務が運送業界の疑問や就職、転職に役立つ情報をお届けします。

トレーラー運転手の求人情報が増えた!?未経験でもチャンスあり

運送会社への興味が湧いて来て転職を考え始めたころに調べたことがあると思います。

 

大型トラック運転手の給料。

 

どうでしょう、思ったよりも高額でしたか?それとも少なかったですか?

今現在の年齢にもよるとは思いますが、20代や30代なら少し高額に感じたのではないでしょうか。

 

トラック運転手の中でも、大型トラック運転手になると当然大型自動車免許が必要になりますので、今まで全く関係の無い仕事をされていた方は簡単にはなれません。

 

この免許の所だけを考えても大型トラック運転手になるにはハードルが高いと思います。

確かに、自動車学校にお金と時間を使えば取れない免許ではありません。

ただ、現在仕事をされている方にとっては、お金はあっても時間が無いのが現実です。

 

ここがまず一つ目の挫折ポイントです。

この時間という部分をクリアせず普通免許や中型免許で運送会社への転職を考えるのはおススメしません。

 

なぜなら、運送会社で働くならまずトラックの運転手になることになるでしょう。

そこで大型免許を所持していないのであれば、中型トラックや準中型トラックの運転手になります。

何となく分かると思いますが、大型トラックの運転手と中型や準中型トラックの運転手では給料に必ず差が生まれます。

 

理由は簡単ですね、それは1回に運ぶ荷物の量に大きな差が生まれるからです。

運ぶ荷物の量に差が生まれると言う事は、1回の運行に発生する運賃に差が生まれると言う事になります。

トラック運転手にとって、運ぶ荷物の運賃はイコール給料です。

 

もう一つ付け加えると、トラック運転手の求人募集を色々見ていると分かりますが、中型トラックや準中型トラックの運転手を募集している会社は非常に少ないです。

募集していたとしても、トラック運転手というより、宅配を専門とする会社のセールスドライバーの求人募集が多い様です。

 

一昔前まではセールスドライバーも休みなしで遅くまで配達しまくって、かなり高額な給料を持って帰る方も居ましたが、現在は働き方を見直し残業時間の削減、週休2日制等、働く人が働きやすい環境を整える事に企業は努力をしていますので、大手の多い宅配業では高額な給料を見込めないと考えた方が良いでしょう。

 

と言う事で、必ず時間という難題をクリアする事は必須です。

そして、大型免許を取得して運送会社への転職を考える事で、求人募集している運送会社の企業数も多くなるはずです。

 

 

さて、大型トラック運転手の給料を調べている時にちょっと気になった事があると思います。

 

トレーラー運転手の給料。

 

どうでしょう、大型トラック運転手の給料より高額ではなかったでしょうか。

一部少額なものも含まれていたかもしれませんが、ほとんどが大型トラック運転手より高額ではなかったでしょうか。

 

大型トラック運転手同様に、トラック運転手の中でもトレーラー運転手にはけん引免許が必要になりますので、今まで全く関係の無い仕事をされていた方にとっては少々難しい仕事です。

ただし、全く関係の無い仕事をされていた方ではなく、今も大型トラック運転手として現役バリバリの方もけん引免許を取得されていない方多いのです。

 

この事を聞いて「へー、そーなんだー」で終わってはもったいないですよ。

これは「チャンス!」と思ってください。

 

現役の大型トラック運転手がけん引免許の取得率が低い事によって、本来、大型トラック運転手として長年働いて経験を積んでからでしかなれなかったトレーラー運転手に、会社がサポートするからなってくださいという姿勢になっています。

 

それは自社の会社内へのアナウンスではなく、求人募集の募集詳細に記載されていますので、運送会社を渡り歩いてる方や、現役のトラック運転手、さらにこれから運送業界にチャレンジする方にも向けられています。

 

これから運送業界にチャレンジする方がやる事といえは、まずは免許を取得する事です。

大型免許の必要性はご理解頂けていると思いますが、けん引ん免許も大型免許同様に必要な免許です。

 

運送会社で働くなら大型免許は高額な給料をもらうための免許で、けん引免許は高額な給料を維持するための免許と考えて頂ければ良いでしょう。

 

 

トレーラー運転手の求人募集が増えた理由は人手不足

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トレーラー運転手の求人募集が増えた傾向の裏には、運送業界の人手不足が大きくかかわっています。

運送業界の人手不足は慢性的なもので、今に始まったことではありませんが、ここ最近は特にひどくなっています。

 

その大きな原因の一つは物量の増加です。

今はインターネットで手軽に買い物ができる時代になり、老若男女だれでも何の抵抗も無くインターネットショッピングを楽しめる様になりました。

 

インターネットショッピングで増える物量は、家に配達する宅配業者のみが影響するものでは無く、家に配達する前の物流センターに荷物を届ける基幹配送も大きく影響します。

 

基幹配送とは、物流センター間を配送する事で、関東から九州や東北、逆に九州や東北から関東などの配送も含まれます。

その基幹配送を行っているのが、大型トラックやトレーラーとなります。

 

今そこに力を注ぐ運送会社は多く、トラック運転手の仕事もその基幹配送に集中して導入されていきます。

基幹配送で最も重要なのは、増加した物量を一気に配送する能力を有する事で、それには大型トラックは最低限必要になりそれ以上に物量をこなせるトレーラーはさらに重要となっています。

 

これまでトレーラー運転手というのは、自社の大型トラック運転手の運転技術を見たうえで問題ないと判断されたものをトレーラー運転手に抜擢するという流れが多く取り入れられていました。

 

しかし、その運用では人手が追いつかなくなり、トレーラー運転手の経験があるものを外部から採用するようになりました。

 

ところが道路交通法の改正などで免許区分が増加し、若手のトラック運転手が大量に不足する事態となり、自社の大型トラック運転手の確保すらも厳しい状態に陥っていきました。

 

自社の大型トラック運転手の確保が厳しくなると、自社の従業員を手放さない様にするために待遇を良くしていきます。

それにより、自社のトラック運転手の流出は無くなりますが、外部からの流入もなくなります。

 

このことから、今現在運送会社で働いている現役のトラック運転手を確保しようというのは現実的に厳しくなり、別の業界で働く人材の確保に動き出したと言う事になります。

 

しかし、運送業界とは全く無縁の方をトレーラー運転手として採用するのは運送会社としては最高にリスキーです。

採用した方の運転技術も能力もセンスさえも分からないのに、トレーラー運転手として働いてもらうことは非常に恐ろしいのです。

 

大型トラックはもちろんですが、トレーラーも非常に特殊な乗り物であり、かなりの運転技術を必要とします。

さらに、一番怖い事故ですが車体が大きいだけにもし事故を起こしてしまうとその影響範囲はかなり大きなものになりかねません。

 

トラックは会社の看板を背負って走っています。

どんな言い訳をしても、事故を起こせば会社の責任になります。

その責任を背負ってトラック運転手は仕事をしなければなりません。

 

だからこそ、運送会社が大型トラック運転手、トレーラー運転手として独り立ちできるまでサポートしてくれます。

未経験者であればそのサポート期間は長くなるかもしれませんが、それは会社を守るために必要な事として認識して頂ければ頑張って早く独り立ちできるように努力して頂けるでしょう。

 

これから運送会社でトラック運転手として働いて行こうと考えているなら、ぜひトレーラー運転手を目指してください。

大型トラック運転手は、現在も多く活躍されていますが、トレーラ―運転手は今後さらに減っていくでしょう。

 

大型免許を所持している方は多くいても、けん引免許を取得している方は少なくなっているので、免許さえ持っていれば必ずチャンスはあります。

 

運送会社で働きながらけん引免許を取得すると言う事も出来なくは有りませんが、トラック運転手は荷物を運んでナンボの世界です。

 

仕事を休んで給料を減らして免許を取得するというのが生活上許されるのなら良いのですが、もし家族を養う必要があるのならできるだけ取得しておくという事を考えて下さい。

 

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詳細はコチラ → トレーラー運転手募集!未経験者でもOK!

 

 

 

最後に

大型トラックどころかトラック自体に乗ったことの無い方にとっては、運送業界への転職はなかなか勇気のいる事かと思います。

実際、運転に自信は無くても大丈夫です。

自信満々で指導してくれる方の言う事を聞かない方よりは、自信が無くて指導者の言う事にしっかりと耳を傾け、確実にこなしていく方が会社側からすると安心です。

 

とにかく、責任感があり、まじめで、謙虚に頑張れる方がこれからは求められる人材です。

トレーラー運転手になって、定年まで安心して働ける環境を構築しましょう!