小さな運送会社の元専務がトラック業界を謎解き

運送会社を色々見てきて、トラックも色々乗ってきました。4トンから始まり、大型トラック、大型トレーラーのお仕事もやってきて、それにも飽き足らず小さな運送会社を起業しました。そんな小さな運送会社の元専務が運送業界の疑問や就職、転職に役立つ情報をお届けします。

大手運送会社と中小運送会社の求人、面接行くならどちらを選ぶ?

運送業界の中でもトラック運転手はとても過酷な仕事と言われています。

 

これからトラック運転手として運送業界へチャレンジしようとしている方にとって、過酷な仕事と言われると少々躊躇してしまいます。

 

しかし、それは間違っている情報と間違っていない情報が混ざり合い、正確な情報で無い場合もあります。

そんな情報に振り回されない様に、本当の経験者から正確な情報を得る必要があります。

 

ここでは、経験と実績を元に情報を提供していますのでご安心ください。

 

それはさておき、トラック運転手はいったいどういう面が過酷と言われるのでしょう。

 

  • 拘束時間が長い
  • 休みが無い
  • 手積み手下ろし
  • 睡眠時間が短い
  • 家に帰れない

 

良く巷で言われ、誰しも知っているようなことですが、一つ一つは大した事ありません。

 

拘束時間が長いのは、どんな会社でもそうですが1日8時間労働で終わる仕事はなかなかありません。

残業や徹夜などをこなして片付けなければならない仕事をされている方も多くいるはずです。

 

休みが無いというのは週休2日じゃないと言う事でしょうか?それとも週給1日も無いと言う事でしょうか?どんな仕事も休日出勤を強いられるような忙しい時期があれば、全くない時期もあります。休みが1年中全く取得できないなんてことは無いはずです。

 

手積み手降ろしはトラック運転手特有の仕事なのですが、この過酷さはトラック運転手になってみないとわかりませんが、正直運ぶものによっては相当過酷です。

 

睡眠時間が短くなるのは、残業や徹夜仕事で頑張っている方は多く陥ってしまいます。

睡眠時間が短くなると仕事効率は遅くなるので、睡魔が襲ってきたら軽く眠る方が良いでしょう。

 

家に帰れないのは仕事の量に左右されますが、一般のサラリーマンの方はほとんど毎日家に帰れます。

 

ここまで一つ一つ見てきましたが、一般のサラリーマンの方でも1つや2つは起こりうるものもありますね。

しかし、トラック運転手の場合、この過酷と言われる理由が全て該当します。

 

一つ一つは大したこと無くても、すべてが該当するとそれは相当過酷です。

しかも、それが1週間だけとかではありません。2週間、3週間、1ヶ月とそれは毎日続きます。

 

だからトラック運転手の仕事は過酷と言われるのです。

 

ただし、間違えてはいけない事があります。

それは、この過酷と言われる項目が全て該当するのは、トラック運転手の中でも長距離トラック運転手だけですね。

 

他のトラック運転手の仕事で全てに該当する仕事はありません。

ならば長距離トラック運転手の仕事はだれもやりたがらないのでは?と思うかも知れませんが、それを補うのが給料です。

 

長距離トラック運転手は過酷です。だけどその分給料は高い

だから長距離トラック運転手にこぞって挑戦します。

だけど長距離トラック運転手の仕事はご存じの通り過酷。

だから長距離トラック運転手を挫折し、中距離か短距離に配置換えを希望する。

そうすると長距離トラック運転手の求人募集を行う。

 

このことからトラック運転手の求人募集は長距離トラック運転手の募集が多いという理由が分かると思います。

もし、これから運送業界を目指そうという方は、最も過酷な長距離トラック運転手から始めると良いかもしれません。

 

先述した理由から長距離トラック運転手は慢性的に人手不足となっているので、未経験でもどんどん採用することが多いです。

過酷な仕事から始めると、次回どんな仕事をしてもそんなに過酷と感じなくなります。

 

さて、そんな長距離トラック運転手の求人募集が大手運送会社と中小運送会社の2社ありました。

そんな時、あなたはどちらを選びますか?

 

大手運送会社と中小運送会社、同じ給料と待遇ならどちらを選ぶ?

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求人募集されている多くは、零細企業と呼ばれる小さな運送会社です。

 

零細企業だからダメと言う事は絶対にありません。

ただ、ブラック企業という言葉がぴったりの運送会社が多いので気を付ける必要が有ります。

 

そんな中、求人募集の中に良く耳にする大手運送会社があったらどうしますか?

もし、今すぐにでも働きたいと思っているなら即応募しますよね?

 

ただ、転職を考えている方の多くは、現在も働いていてどこかのタイミングで良い会社を見つけたら転職したいな・・・と思っている位ではないでしょうか。

 

今の会社を辞める事ができない方が多いので、大手運送会社の求人募集を探し当てたとしてもなかなか応募できないのが現状です。

 

もし、今の会社にそんなに不満を感じていないなら転職はおススメできません。

これから就職をしようとするのと、今仕事をしているかたが転職をするのとでは、まったく重みが違います。

 

今仕事をしていると言う事は、今の仕事を辞めないと転職はできません。

仕事を辞めるというのは、意外に大変です。

 

会社内で自分のポジションがどいう所かにもよりますが、そこそこ重要なポストにいるなら簡単には辞めれないかもしれません。

 

厳しい会社であれば3ヵ月前から1か月前までに退職の意思表示をする必要が有ります。

退職の意思表示をしてから、退職するまでは引き継ぎやあいさつ回りで相当忙しい日々を過ごす事になります。

 

家族を養っているなら、給料面で家族に不自由をさせない方法を考えなければなりません。

基本的に奥様には反対されると思っておいていいでしょう。

 

今の会社が完全なブラック企業で、残業、徹夜、休日出勤で家にも帰れないところであれば奥様も賛成するかもしれませんが、そんなところで無い限り確実にもらえる給料をみすみす手放す様な事にはかなりの抵抗があるでしょう。

 

そんな壁を乗り越えてやっと転職の準備が整った頃に、ちょうどよく大手運送会社の求人募集があれば相当ラッキーです。

それでなくても数少ない大手運送会社の求人募集の競争率は相当なものです。

 

運送業界は経験を重視します。

経験者であれば激しい競争にも勝てる可能性は高いと思います。

運送業界以外で社会人マナーをしっかりと身に着けている方は、真面目で責任感も強い方が多いので運送業界では重宝されます。

 

しかし、運送業界でトラック運転手として働いたことのある経験者であれば会社を辞める事に抵抗はありませんので、常に良い環境の会社を求めて転職していますので、面接にも慣れている事が多く、未経験の方では太刀打ちできないかもしれません。

 

であれば、競争の激しい大手運送会社ではなく、中小運送会社でチャレンジしてもいいのではないでしょうか?

中小の運送会社で経験を積み、大手運送会社にコネを作って転職するという手もありますよ。

 

でも、中小の運送会社に転職したら中小で良いかもと思いますよ。

中小でも今の運送会社はしっかりと労働管理されている所はたくさんあります。

 

逆にデジタルタコグラフやドライブレコーダー、GPSによる位置情報管理等がされていない中小は辞めた方が良いかもしれません。

 

「俺は管理されるのはイヤじゃ!」という方には向かないかもしれませんが、トラック運転手の健康状態や体力的不安などを管理してくれるのは会社がトラック運転手を大切にしているという証になると言えます。

 

もちろん会社側からしてみれば、時間通りに荷物を届けているか、指定された運行経路を通っているか、交通ルールを守っているかなども管理しています。

 

それは会社を守る為でもあり、そこで働く従業員を守る為のものです。

運送会社は1人の失敗が、会社を倒産に追い込む事も無いわけではありません。

資金力の小さい運送会社になると、1件の事故や1件の遅延によって主要取引先を失いそのまま倒産なんてこともあります。

 

そんな事にならない様にするための防衛策ですので、転職先としては選択肢の一つにしても良いでしょう。

後は、歩合給の割合や各種手当、求人募集に載っている事全てを確認する事です。

 

大手運送会社でも、中小の運送会社でも求人募集の内容に嘘は書きませんが、悪い事はあえて記載しません。

それでは本当に生活できるのかも危ういので、必ず応募して面接までこぎつけましょう。

 

面接ですべてを聞き、それを他の面接先と比べてみる。

そして次の面接先で過去の面接の内容と照らし合わせながら質問すると、どんどん質問の質が上がっていき知るべきことを聞き逃さなくなります。

 

そうやって決めた転職先が確実に良いと言う訳ではありません。

トラック運転手といえど、人付き合いは必ずあります。

上司、同僚、荷主など深い付き合いは必要ありませんが、浅い付き合いは必ずついてきます。

 

ちょっとしてコミュニケーション能力が無いと、人間関係でつぶれてしまうかも知れません。

なので、転職してもそれに甘んじることなく次の転職先を探し続ける事が大切です。

 

良い会社であればそのまま定年退職するまでいても良いですが、悪い会社であれば悩むことなく次の会社へ転職しましょう。

少しの経験さえあればそれは立派な経験者です。

 

せっかくこなし獲得した面接スキルを無駄にしないでください。

 

少しでも気になる運送会社を見つけたら迷わず応募!

応募するだけならタダですし、面接まで行ければ情報収集できますよ。

詳細はコチラ→大型トラック運転手の求人募集はコチラ

 

 

最後に

大手運送会社の魅力と言えば、労働環境の良さと安定した給料です。

中小の運送会社も大手に負けない良さはあります。

もちろん零細の運送会社にも中小に負けない良さはあります。

 

そのどれを選ぶかはその人の自由です。

助言をするのであれば、零細より中小、中小より大手の方が安心です。

 

安心を求めるならそれなりに名の通ったところが良いです。

大手、準大手、中堅位までの運送会社を狙い撃ちしましょう!