今運送業界で働いている現役のトラック運転手も、これから運送業界に挑戦してトラック運転手を目指している方も、いつかはトレーラー運転手になりたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
え?思っていない?
現役のトラック運転手でトレーラー運転手になろうと思っていない方は、今の仕事で満足されているのでいかに現状を維持できるかを考えた方がいいかもしれません。
トレーラー運転手はなりたいと思う方でないと、けん引免許を取得する事が非常に難しいので挫折してしまうかもしれません。
逆に、運送業界でトラック運転手として働くなら、絶対に最上位でもあるトレーラーの運転手になりたいと考えている方がまず最初にやるべきはけん引免許の取得です。
ただ、すでに大型免許を取得している方であれば、けん引免許だけを取得すればいいのですが、これから運送業界に挑戦しようという方は、まず、大型免許から取得しなければなりません。
大型免許を取得する方法は、自動車教習所か免許試験場での一発試験のどちらかですが、確実に取得したいのであれば自動車教習所です。
しかし、教習所は時間もかかればお金もかかります。
そこで、試験場での一発試験に挑戦する方もおられますが、現在の一発試験は試験場内だけではなく、場外試験も含まれていますし、その前に仮免許練習も必要になりますので、そのような環境が無いとかなり厳しいかもしれません。
しかし、どちらにせよ運送業界で働くなら大型免許は必須です。
まずは、大型免許取得をめざし、取得後間髪入れずけん引免許に挑戦するとモチベーションを維持できます。
もちろん、けん引免許の取得はかなり難しいです。
その試験の難しさをクリアしたとしても、仕事になるとさらに難しくなります。
何はともあれ、免許が無いとどうしようもありませんので、まずは免許取得を頑張りましょう。
さて、トレーラー運転手になりたいかどうかは個人の自由ですが、なれるかどうかは個人の力ではどうしようもありません。
トレーラー運転手になる為に必要なモノは、技術と経験とタイミングです。
技術とはトレーラー運転技術です。
トレーラーの運転は、大型トラックを経験しているのであれば前進はそこまで難しくありません。
最も難しいのはバック、後進です。
けん引免許取得時に味わったとは思いますが、トレーラーと呼ばれる特殊なトラックは、ヘッド(トラクタ)と呼ばれる運転席部分とトレーラーと呼ばれる荷台部分を連結して走行します。
連結しているのはトラクタのカプラ(連結器)とトレーラーのキングピンでのみ連結されているため、その連結部分は折れ曲がるという動きをします。
トレーラーのバックが難しいとは言われるのは、この連結部分が折れる事にあります。
通常のトラックの場合、右バックの時はハンドルを右へ切る、左バックの時は左にハンドルを切りますが、トレーラーはその逆にハンドルを切る必要があります。
それは、トレーラーがバックする時の原理として、トラクタがトレーラーを押してバックするためです。
結構分かり易い動画を見つけましたので参考にしてみて下さい。
この様なバックひとつとってみてもトレーラーの運転技術はかなりのものを必要とします。
ここら辺の技術を取得する方法が経験です。
次に必要なのは技術を上げるための経験です。
経験なくして技術の進歩は有りませんが、トレーラー運転手の求人募集の多くは経験者優遇と記載されています。
しかし、経験者しか求人募集しないのであれば未経験者がトレーラー運転手になれることが無いと言う事になってしまいます。
そうなると、トレーラー運転手は新規の運転手は増えないと言う事になりますので、最後は絶滅します。
さすがに絶滅させるわけにはいかないので、必ず未経験者が採用されることになりますね。
それがタイミングです。
トレーラー運転手になる為に最も重要な事はタイミングです。
そのタイミングを逃さないためにはけん引免許を取得しておくことが最も重要です。
せっかくのタイミングが来たとしても、トレーラーを運転するためのけん引免許を取得していないのは致命傷です。
特に、大型トラック運転経験が無い方、運送業界自体に経験が無い方にとってトレーラー運転手になれるタイミングはそうそうあるものではありません。
ここまできたらけん引免許取得してしまいましょう!
海上コンテナ輸送のトレーラー運転手は難しいけどおもしろい
トレーラー運転手の仕事は色々ありますが、その中でも海コントレーラーの運転手はやりがいがあって面白い方かと思います。
ただ面白いだけでは無く、トラック運転手の中でも比較的長く働ける環境が多いのが特徴的です。
その理由は、輸入や輸出コンテナの場合、荷物を運転手が触る事が無いからです。
トラック運転手の仕事内容で、トラックの運転はもっとも長い時間するのですが、これを辛いと感じる方はあまり多くいませんし、いたとしたら長くは働けないと思います。
トラック運転手の仕事内容で、非常に辛く感じるのは荷物の積み下ろしです。
若い内なら無理も利きますが、歳を重ねるとさすがに力仕事は辛いですし、力仕事をした後の運転はこれまた辛いです。
しかし、トラック運転手の仕事で荷物の積み下ろしをしない仕事はありません。
積み下ろしを機械で行うか、手作業で行うかのどちらかです。
海コントレーラーの運転手の積込みは、海外から船で運ばれてきたコンテナをクレーンで積んでもらえます。
そこから、目的地まで運転して運び、依頼主へ引き渡しますが、コンテナ内の荷物を下ろすのは依頼主がやってくれます。
海コントレーラーの運転手はコンテナ内の荷物を触らなくていいというか、触る事ができません。
この事が海コントレーラー運転手として定年まで働けるほどの長い期間務まると言われる理由です。
だからではありませんが、海コントレーラー運転手はそれほど高額な給料は見込まない方が良いです。
大手運送会社が運ぶ海コントレーラー運転手の給料は、コンテナを運んだ本数に左右されない固定給の場合もありますが、中小の運送会社や零細の運送会社になると、コンテナを運んだ本数が給料に比例します。
ただし、コンテナ本数を近場に何本も運んだらいいわけでもなく、ある程度運賃が高いコンテナを運ばないと、歩合制を多く給料計算に取り入れている運送会社が多いため、思ったほど給料が伸びていない事も多くあります。
そしたら運賃が高いコンテナのみ大量に運ぼうと思っても、そこは運送会社の配車係が運転手全員が均等になる様にコンテナを振り分けるので独り占めはできません。
この様な条件下ではありますが、海コントレーラー運転手の給料は、月給35万位が相場と言われています。
しかし、この金額はある程度海コントレーラーの経験があり、トレーラー運転の技術が身に付き、ちょっとしたテクニカルコースもこなせるレベルの給料です。
トレーラー運転が未経験の方が初めから手に入れる事ができる給料ではありません。
しかし、そこはガマン!です。
もし、タイミングよくトレーラー運転手になれたとしたなら、経験を積むチャンスです。
今後トレーラー運転手不足は免れない状況となっていきますので、経験さえ積んでいれば必ずと言って良い程条件の良い会社へ移れるはずです。
そのためには経験です。
少しでも早く、少しでも長く経験を積み、少しでもトレーラー運転技術をアップしましょう。
そのために、トレーラー運転未経験でも募集しているかもしれませんので、採用募集状況は常にチェックしておきましょう。
詳細はコチラ→海上コンテナ運転手の求人情報
最後に
海コンドライバーは貨物船が到着するところが仕事場となります。
海コンドライバーを目指す時に最初に知っておきたい用語(CY、V/P、VAN、VANNING、DEVANNING)は押さえておきましょう。
コンテナに荷物が入っている状態でのコンテナ置き場をCY(コンテナヤード)と呼び、空になったコンテナ置き場をV/P(バンプ―ル)と呼びます。
そして、コンテナに荷物を積み込む事をバンニング(VANNING)、逆に荷物を取りだす事をデバンニング(DEVANNING)と呼びます。
海コンにはこの様な専門的な貿易用語がつかわれますので、少し勉強してみると面白いですよ。