運送業界の中でトラック運転手というと、どうしても男性のお仕事というイメージが強いと思います。
それは昔からのトラック運転手の仕事内容がそのイメージを崩さない原因と思われます。
そんなトラック運転手の仕事内容というと、メインはトラックの運転です。
そして、次に大切な仕事が荷物の積み下ろしです。
この2つだけです。
要はこの2つの仕事内容が極端に男性向きということになります。
まず運転ですが、自動車の運転自体が得意という女性はそんなに多くないと思います。
それに加え、トラックの運転となると、普通車や軽自動車の様に小さい車では無く、4t車や10t車の様な非常に大きい車を運転することになります。
例えば長さ(約)
普通自動車:4.5m
小型車(2t、3t):4.5m
中型車(4t):8.5m
大型車(10t):12m
この車両の全長だけを見てもトラックは普通車と比べると非常に長くなります。
もちろん全長だけでは無く、車幅、車高も大きくなり、運転には技術が必要になります。
さらに、トラックには最大積載量まで荷物を積み込むため、重たいものを運ぶときの運転技術も必要になります。
次に、トラック運転手の仕事で大切な荷物の積み下ろしですが、これが最も男性主体の仕事環境になってしまった原因ではないかと思います。
荷物の積み下ろしは力仕事です。
力仕事というと男性の仕事です。
というイメージではないでしょうか。
トラックが運ぶ荷物には色々ありますが、荷物の積み下ろしが力仕事と言われているのは荷物1つ1つを手でトラックの荷台に積んでいく「手積み」と言われる方法です。
その手積みが多い荷物は今まさに私達の生活を支えてくれているインターネットショッピングの商品や食品、電化製品などが多く存在しています。
この様に私達の生活に近い商品の物量が多くなっているので、この手積みという作業はトラック運転手にとって必須なお仕事の1つとなっています。
この様にトラック運転手の仕事内容は男性の方が得意と思われる内容となっているため、男性社会というイメージがついていると考えられます。
ところが、この男性社会のイメージが今は覆されつつあります。
それには超高齢社会、少子化といった全国的な問題があり、短期的で簡単な問題でなく、これから先の長期的で解決できそうにない問題なので、国が主導で問題解決に取り組み始めています。
それが「ダイバーシティ(多様性)」と言われものです。
この考え方がやっと運送業界にも取り入れられてきています。
運送業界でのダイバーシティとは「多様な人材を活かす」といった考え方になります。
多様な人材とは、男性、女性といった性別はもちろん、若年、高齢といった年齢、外国人等の言葉の壁がある方たちも安心して働ける環境を構築する事が重要という考え方です。
この考え方を運送業界に取り込もうと考えたときに、最も取り組みやすいのは女性の雇用です。
これまでの運送業界のイメージを払拭して、女性が働きやすい環境を構築する事がトラック運転手の人手不足を早急に解決し、継続して解消できる方法であると考えられるようになってきたようです。
女性を雇用しようと頑張っている運送会社はどれくらいあるのでしょう?
詳細はコチラ→トラック運転手として働く女性を応援します!
トラック運転手として女性が働きやすい求人募集はある?
トラック運転手として働こうと考えたときに最も重要なのは運転免許です。
運転免許で取得しておきたいのは「大型免許」です。
準中型免許や中型免許でもトラック運転手としての仕事はできますが、トラック運転手としてガッチリ稼ぎたい方は大型免許は必須です。
大型免許を取得したからと言って大型トラックに乗る必要はありませんが、いざ大型トラックに乗る機会が有っても運転免許がなければどうしようもありません。
女性が大型トラックに乗る機会というか仕事があるの?と思っている方も少なくないと思いますが、安心していいと思います。
色々な求人情報を確認しても、昔は運送会社の求人募集には全く見られなかった「未経験者歓迎」「女性も大歓迎」の文言が多く見られます。
さらに、免許を持っていなくても取得のための補助金まで出すという運送会社も多く見られます。
この免許取得の補助金は受けることは考えない方がいいです。
免許を取得するためのお金を補助してもらえますが、3年程度は働いて返す必要があります。
もし、その運送会社が合わなかったら全額返金しないと辞められないのでちょっとおすすめはしにくいです。
であれば、免許だけは先に取得しておいて、未経験者歓迎や女性歓迎としている運送会社を色々選んだほうが沢山の求人情報から選べると思います。
女性が運送会社を選ぶ時に重要なのが「積み下ろし方法」です。
荷物の積み下ろしが力仕事の場合、男性でもかなり辛いです。
慣れて要領がわかると辛さも軽減しますが、それでもかなり辛いです。
できれば求人募集の内容をしっかりと確認し、手積み手下し無しの仕事を選択することをおすすめします。
女性を雇用しようと考えている運送会社であれば、荷物の積み下ろしのことはしっかりとわかりやすく記載されているはずです。
また、運送会社によって荷物の種類が違います。
荷物の種類によっては手で積み込む事が不可能な荷物もあります。
例えば、砂や砂利を運ぶダンプカー、生コンクリートを運ぶミキサー車などは手作業での積み込みや荷降ろしはありません。
*デコトラ* キュートな姫トラッカーが操る大型ダンプ 中山商店
建設機械(パワーショベル・ブルドーザー)を運ぶ運搬車、ガソリンや灯油、軽油を運ぶタンクローリーも手積みありません。
ココらへんのトラックは車体自体が特殊なのでわかりやすいと思いますが、箱車やウィング車と呼ばれる一般的なトラックでも荷物1つ1つを手積み手下ししない運送会社もあります。
箱車やウィング車で手積み手下しをしないで積み込むには、カーゴと言われるカゴ車を利用して積み込む荷物や、パレットに積まれた荷物をフォークリフトで積み込む等女性でも楽に簡単に積み込む方法があります。
手作業での積み込み荷降ろしをしない場合は、フォークリフトを使うことが多いのですが、この様な機械を使う積み込みにはそれなりの資格が必要になる場合がありますので事前に確認しておきましょう。
運送会社でトラック運転手として働こうと考えているのであれば、ここまではしっかり確認してほしいと思います。
詳細はコチラ→トラックドライバーの女性が多く活躍しています!
トラックドライバーもいいですが、近頃は多くの女性バス運転士を見るようになりました。
バス運転士は、男性や女性といった差はありませんし、どちらかと言うと女性の方が丁寧な運転をする印象がありますので、バス会社も女性運転士を増やしたいところです。
しかし、バス運転士には大型自動車二種免許が必要です。
この大型二種免許はなかなか取得が難しいのが難点なのですが、大手バス会社であればこの大型二種免許を取得する教習がありますので、バス運転士になりたいと思ったらまずバス会社に応募して下さい。
バス会社で採用されれば、教習車でバスの運転に慣れることができるので全く問題無いと思います。
問題は、実際に路線運行する時ですが、いきなり一人で運行するのでは無く、必ず教官も乗車してくれるので全く心配はいりませんよ。
〔西鉄バス動画〕 福岡の四季を走るバスPV 201703ver
なんでもやってみることは難しいですが、やってみないと何も変わりません。
ぜひ、挑戦してみましょう!
全国はコチラ→バス運転士求人情報
福岡県はコチラ→採用情報 – 西鉄バス採用サイト
ちなみに、トラック運転手になりたいけどバス運転士でも良いかなと考えている方で、こんな方はバス運転士には向かないので注意してください。
- ついつい前方の車にベタづけしてしまう方
- 割り込まれるのがイヤでブロックしてしまう方
- 法定速度で走れない方
- 毎日お酒を飲まないと生きていけない方
- 土日が休めないとイヤな方
バス運転士はお客さんを目的地まで安全に運ぶ事がお仕事です。
気配り、目配り、思いやりのある運転ができない方はかなり難しいお仕事ですよ。
最後に
運送業界にとって人手不足は永遠のテーマとなりつつあります。
それを打破するにはダイバーシティは必須となっています。
まだまだ男性社会のイメージが強いトラック運転手ですが、実は女性もかなり増えています。
今はまだ改革の途中で女性の働きやすい環境に完全になっているとは言い難いのですが、今後はスピーディに変わっていきます。
まだ未完成の環境へ突入し、ご自分の意見を反映させてはいかがでしょう。